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ややこしいYouTube広告の5種類を徹底解説

YouTube広告
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監修者
代表取締役 松尾

この記事でわかること

  • YouTube広告の種類の違い
  • 各YouTube広告の配信面や推奨秒数など詳細

本記事では、YouTube広告の5種類について詳細に解説いたします。

これまでにYouTube広告を検討したことがある人なら、いろんなweb上の記事を読んで結局どの情報が正しいの?と感じたり、実際の広告管理画面を触ったことのある人なら、いろいろなメニュー選択があって、結局どれを選べばいいか分からないと思う人は多いのではないでしょうか。

また今回は、初めてYouTube広告を検討する人に向けて、概要を掴む早見表も用意しました。「YouTube広告の主なメニュー」から、簡単に概要を理解することもできますので、YouTube広告を検討しているという方はぜひご一読ください。

YouTube広告のメニュー5種類を徹底説明

YouTube広告のメニュー別の早見表です。

実際は、広告シーケンスとオーディオというメニューがあるので7種類ですが、よく活用するメニューの5種類に絞ってご紹介します。

①動画リーチキャンペーン
(効率的なリーチ)
②動画リーチキャンペーン
(フリークエンシー目標設定)
③動画ビューキャンペーン ④TrueViewインストリーム ⑤動画アクション
キャンペーン
マーケティング目的 リーチ&認知 比較検討、好意度 視聴、サイト訪問増加、
フォーム入力
特徴 ユーザリーチを最大化 指定したFQ目標で
ユニークリーチを最大化
視聴 インストリームより3倍以上の
クリック60%以下のCPA
最適化 リーチ フリークエンシー 視聴 コンバージョン
参考CPM* ¥300 ¥320 ¥680 ¥1,200 ¥400〜¥980
入札戦略 tCPM tCPM 目標広告視聴回数 上限広告視聴単価(手動) CV最大化目標CPA
アセット バンパー&ショート
&スキップ可能な動画
&インフィード
※ショートのみも選択可能
バンパー&スキップ可能な動画
or スキップ不可の動画(15秒)
ショート&スキップ可能な動画
&インフィード
※ショートのみの選択不可
スキップ可能な動画 ショート&スキップ可能な動画
&インフィード
※フォーマット選択不可

①動画リーチキャンペーン(効率的なリーチ)

より多くのユニークリーチを効率的に獲得できるフォーマットです。秒数が異なる動画を入稿することでYouTubeのすべての広告配信面を活用しながら最適化がかけられる点が特徴です。

動画リーチキャンペーンのフォーマット
出典: Google(グローバル)が23 年Q3 に実施したRCとインストリーム単体の⽐較テスト(n=354)
配信面 YouTube動画​ YouTubホームフィード YouTubeショート
※選択可能
推奨動画
アセット
横向き: 16:9 横向き: 16:9 縦向き: 9:16
or 正方形: 1:1
推奨秒数 横向き15秒 横向き6秒 縦向き6~60秒

1 つのキャンペーンに6秒と15秒(推奨)の動画アセットを入稿し、最適な組み合わせで動画広告フォーマットが配信されます。
配信可能なフォーマットは、①バンパー➁スキップ可能動画③インフィード④ショートで、単体フォーマットでの配信も可能です。

課金形態はCPM課金で、従来のインストリーム単体の実績と比較をすると54%リーチが拡大し、-42%費用を削減することができたという結果もあります。

②動画リーチキャンペーン(フリークエンシー目標設定)

リーチよりもフリークエンシーを⾼めることを目的としたフォーマットです。認知度が向上し、リーチとフリークエンシーの最適な構成を実現することが可能です。

フリークエンシー目標設定
出典: Google調査(米国)2022年
配信面 YouTube動画​
推奨動画
アセット
横向き: 16:9
推奨秒数 横向き30秒以内
横向き6秒

1 週間あたりの目標を2~4回に設定が可能で、配信期間は2週間以上が必要という制限があります。

課金形態はCPM課金で、動画リーチ キャンペーン(効果的なリーチ)と⽐べて、絶対的ブランドリフト(広告想起)が向上したという結果も報告されています。

③動画ビューキャンペーン(VVC)

目標視聴単価の中で獲得できる再生数を最大化させるフォーマットです。より効率的な動画完了率を保ちながら配信が可能で、1 つのキャンペーンにスキップ可能なインストリーム動画、インフィード動画、ショート動画アセットを入稿し、最適な組み合わせで動画広告フォーマットが配信されます。

動画ビューキャンペーン(VVC)
出典: Google調査(米国)2022年
配信面
※選択不可
YouTubeショート YouTube動画​ YouTubホームフィード
関連動画
検索結果
推奨動画
アセット
縦向き: 9:16 横向き: 16:9 正方形: 1:1
推奨秒数 11秒以上

課金形態は、目標広告視聴単価(CPV)で、条件は3つあります。

  1. インストリームは30秒以上視聴(30秒以下の場合は最後まで)or クリック 
  2. インフィードはサムネイルクリック
  3. ショートは10秒以上視聴

従来のインストリーム単体の実績と比較をすると40%視聴回数が増加し、-30%視聴単価を削減することができたという結果もあります。

④TrueViewインストリーム

広告をあまりスキップしないユーザー・デバイスを選んで配信され、高い視聴率が期待できるフォーマットです。視聴単価のコントロールがしやすい点が特徴ですが、2024年7月より、新規のキャンペーン作成ができなくなる予定です。

TrueViewインストリーム
出典: Google最新概要資料

課金形態は、上限広告視聴単価(CPV)で、条件は3つあります。

  1. 30秒以上視聴する
  2. 30秒以下の場合は最後まで視聴
  3. クリックのいずれかにより課金が発生します。

⑤動画アクションキャンペーン(VAC)

アクション(購入などのコンバージョン)を起こしてくれる可能性の高いユーザーを機械学習で予測し、最も効率的にCV獲得ができるよう配信が行われるフォーマットです。

動画アクションキャンペーン(VAC)
出典: Google最新概要資料
配信面
※選択不可
YouTube動画​ YouTubホームフィード
関連動画
検索結果
Googleパートナーサイト・アプリ YouTubeショート
推奨動画
アセット
横向き: 16:9 横向き: 16:9 正方形: 1:1 縦向き: 9:16
推奨秒数 15秒
※5本以上入稿推奨

課金形態はCPM課金で、1 つのキャンペーンで 多様な場所に広告を掲載できることから、新規の顧客にリーチすることが可能です。

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YouTube広告全てのメニューで活用ができるターゲティング

広告のメニューを決定することができたら、リーチしたいユーザーに対してターゲティングを設定することで、よりYouTube広告の効果を高めることができます。

YouTube広告のメニューを選択したときと同様、広告の目的に合わせて、ターゲティングも選択をしてください。

YouTube広告のキャンペーン目的

上記の表で説明した以外にも、YouTube広告ではいろいろな詳細条件を設定をすることができます。
より細かくターゲットしたいユーザーを選択することができます

ターゲティング手法

一方で、ターゲティング手法を掛け合わせすぎると、配信できるユーザーの母数が少なくなりすぎてしまったり、結果、CPMが高騰する可能性もあるので、設定のしすぎにも注意が必要です。

配信する前までは塩梅が分かりづらいので、実際の配信結果を見ながら調整をしていきましょう。その際には、「YouTube広告のメニュー別の早見表」の参考CPMを参照してください。2倍以上高騰している場合は、見直しが必ず必要です。

この章のまとめ

YouTube広告は主に5種類あり、メニューの選択とターゲティングを活用することで、より広告の効率を高めることができる

一方で、ターゲティングのしすぎは、CPMの高騰を招く恐れがあるので注意が必要です。

この記事を読んで、実際どれくらいの費用がかかるのかが気になった人は、「YouTube広告の費用の決め方を具体的に解説」の記事も、ぜひご一読ください。

YouTube広告はなぜこんなにもややこしい?

つい先日、Googleの持ち株会社である米Alphabetが24Q1の決算を発表しました。
純利益ベースで過去最高益、4四半期連続の増収増益となっています。
その中でもYouTube広告の伸びはYonYで+21%と、他のどのプロダクトよりも高い成長率を誇ります。

Alphabet24Q1のYouTube広告収益

このように高い成長率のため、Googleが注力しているプロダクトの一つであり、結果、積極的なアップデートがなされていることにより、メニューが増えたり、管理画面の仕様が突然変わったりします

広告主の皆さんや広告に関わる私たち代理店はこのアップデートに柔軟に対応していかねばなりません。

細かい設定は変わるけど、Google広告が提唱する思想は変わらない

アップデートを一つずつ追いかけるのは、なかなか骨の折れる作業です。

そういった場合、Googleが提唱する考え方を理解しておけば、細かなアップデート情報に左右されることなく、Googleがやりたいことをある程度は理解することができます

Googleは機械学習による自動化を強く推奨していますが、GoogleのAIは、適切なユーザーに、適切なタイミングで、適切な広告フォーマットを配信し、キャンペーン目標(ここのキャンペーンの意味は、広告)を達成すると言っています。これは、広告を見ているユーザーのデバイスや時間帯、これまで視聴した広告の情報を基に、ユーザーに合わせて適切な広告フォーマットやクリエイティブを選択することで、効果的な広告配信を行うということです。

言い換えると、一つの広告キャンペーン(ここのキャンペーンの意味は、広告設定の概念で、広告配信する際の箱のようなもの)にて、様々な広告フォーマットを設定することを推奨しています。

最近、Trueviewインストリームとインフィード広告の新規キャンペーンの作成が今年中に出来なくなるという発表がありましたが、これもGoogleが単一フォーマットでの配信を推奨していないということを理解していれば、納得のいくアップデートでしょう。

また、単一のフォーマットを2つ活用したキャンペーン設定の場合と、複数のフォーマットを1つのキャンペーン設定から配信した場合では、複数フォーマットを1つのキャンペーンから配信した方が、リーチの重複を押さえることができたという結果もあります。よって、1つのキャンペーンから、複数の広告フォーマットへ配信をした方が、限られた広告予算の中で、より多くのユーザーへ広告を届けることが可能になります。

この章のまとめ

YouTube広告はより効率的な配信を目指して、一つの広告キャンペーンで複数のフォーマットへ配信ができるようにアップデートがなされている真っ最中

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代表取締役 松尾
監修者

独学で動画制作を経験したのち、大手マーケティング会社、フリーランスのクリエイターを経て株式会社ScaleXの代表を務める。様々なジャンルのディレクター経験を活かし、動画制作や動画広告運用、YouTubeやTikTokに関する情報を分かりやすく発信していきます。

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